中国で当たり前について考えさせられた | Life Info Nerd
旅行に行くと、日本での当たり前が通じないことがたくさんありますよね。
多くはないですが、私はこれまでに五つの国を旅行してきました。アメリカへの留学経験もあり、違う文化への対応力はそれなりにあると思っていました。
しかし、先日中国に旅行へ行き、再び「当たり前」について考えさせられたので、この記事にまとめてみます。
日本でお湯を求める中国人
私は関西圏にある飲食店でアルバイトをしています。観光都市なこともあり、お客さんの大半が中国人です。
そして、働く中で中国人についてどうしても理解できないことが一つありました。
それは、「なぜ中国人は飲食店でお湯を欲しがるのか」ということです。
いや、わかります。中国ではきっと飲食店ではお湯が出るのが「当たり前」なのです。ただ、日本に来ても同じアジアの国だし、お湯があるはずだと思っているのでしょう。
しかし、現実はそうではありませんし正直、「中国の人は海外に行っても自分の国の当たり前が通じると思っているんだなあ」と思っていました。
だから中国のお湯事情について調べてみた
あまりにも、お湯を求める中国人が多いので、中国のお湯事情について以前、記事にまとめました。
中国人観光客に飲食店でお湯を求められた時の対応3つ! | Life Info Nerd - Life Info Nerd
調べた理由は、お湯を求められた時に中国の文化を理解していた方が、もっといいサービスをできると思ったからです。
調べてみたところ
- 中国では水道が整っていなかったので水はそのまま飲めなかった
- お茶を飲む文化からお湯も飲むようになった
など色々な理由がありました。
その名残で、今の中国でもレストランでは基本的にお湯が出てきますし、お湯のポットはどこにでもあります。
しかし、その当たり前は日本では通用しません。ポットはあったとしても別の用途ですし、たくさんの中国人に対応できるほどの量もありません。
やっぱり中国の国民性なのかな、という結論に私は落ち着きました。
中国で冷水を求めていた自分
私は中華料理が大好きです。なので、せっかく中国に来たし北京ダックくらいは食べて帰りたいと思っていました。
そこで、最終日にショッピングモールに入っている北京ダックのお店に行きました。店内はきれいで、スタッフもテキパキと働いています。
その日は暑く、汗もかいていたのでのどはカラカラです。
最終日だったのでレストランでお湯が出てくることには慣れていたのですが、全く喉が潤いません。
ソフトドリンクを頼むも…
あまりにも喉が乾いた私はソフトドリンクにあったスイカジュースを頼みました。
しかし、出されたのはスイカを潰したような飲み物で、冷たくもありませんでした。
しかも、北京ダックはじめ中華料理は油が多く味付けも濃いので喉は乾く一方です。
気付いたら冷水を頼んでいた
中国では冷たい水をレストランで出すのは一般的ではない、ということは知っていました。お湯を飲むのが普通で当たり前なのです。
そう知っているのに、気付いたら店員さんに「冷たいお水をもらえないですか?」と聞いている自分がいました。
その時の自分は「蛇口から出てくる水はそもそも冷たいし、それに氷さえ入れれば冷水は出せるじゃないか」と考えていたと思います。
なぜなら、それが日本では「当たり前」だからです。
結局、水はもらえずレストランを去ったのですが、日本にお湯を求める中国人に対して嫌気を抱いていた分とても恥ずかしく感じました。
当たり前をなおすのは難しい
「当たり前に思っていることをなおすのは難しいんだなあ」と心の底から思いました。
何の心配もせずに飲める水が蛇口から出てくるのも日本では当たり前ですし、飲食店でお湯が出てくるのも中国では当たり前なのです。
「普通に考えればわかる」なんて言ったりしますが、「普通に考えた結果」が「中国人のお湯」であって「日本人の冷水」です。
当たり前はどうしたら治るのか
当たり前を治すには、自分が当たり前と思っていることの前提に気づくことが大切です。
私が冷水をどこでももらえると思っていることの前提には「日本では蛇口の水が飲める」「日本ではお湯を飲みながら何かを食べるのが一般的じゃない」「冷水は体に悪くない」の三つがありました。
この前提を考えた時、中国の事情を考えてはいませんでした。「日本で当たり前」のことは世界で当たり前だと無意識に思い込んでいたのです。
この前提について一歩引いて考えるのが、違う文化に対して柔軟になるための第一歩だと感じました。
最後に
というわけで、以上が中国で当たり前について考えさせられた話になります。
私はこれまで先進国しか旅行したことがないので、まだまだ日本での当たり前が通じない場所はたくさんあると思います。
そんな時に、現地の人が不思議に思うような行動はしたくないですね。
もっと柔軟になれるよう、自分が当たり前だと思っていることの前提に気づく努力をします。
みなさんも中国に行った時は、レストランのお湯対策をしておきましょう!