マシュマロを食べない子は成功する【成功の心理学】 | Life Info Nerd
40年以上前に、アメリカのスタンフォード大学である実験が行われました。
実験は「子供達が目の前のマシュマロを食べずに我慢できるか」というものでした。
一見、馬鹿げたテストのようにも聞こえますが、このテストの結果がこども達の将来的な成功に大きく関連していました。
そこで、この記事では実際に行われたテストと、どうすればマシュマロを我慢できるようになるのか書いていきたいと思います。
マシュマロテストとは?
マシュマロテストはとてもシンプルな手順で行われました。
まず、就学前のこどもを一人だけ部屋に連れてきます。部屋の中には机があり、その上のお皿にはマシュマロが一つだけ置かれています。
実験者はこどもに
と伝えます。
そして、実験者が戻ってくるまでの15分間、こどもがマシュマロに対してどういうリアクションをするのか監視カメラでチェックします。
マシュマロテストの結果は?
実験者が部屋を出て、すぐにマシュマロを口にするこどもは多くありませんでした。
ですが、マシュマロを我慢して二つ目のマシュマロを手に入れたこどもは、全体の三分の一程度しかいなかったのです。
その後、こどもを数十年間フォローしたところ…
この実験の本題はここからになってきます。
マシュマロテストを行った当時スタンフォード大学教授だった心理学者ウォルターは、実験から15年後再び、当時のこども達の調査を始めます。
そして、彼らのSAT(アメリカの大学進学適性試験)スコアを調べたところ、マシュマロを我慢できた子は、そうでなかった子に対して平均210点以上高いスコアを記録していました。
また、学業だけでなく、家族関係や幸福度、健康面においてもマシュマロを我慢できなかったこども達より高いスコアを出したのです。
マシュマロテストからわかること
目の前のマシュマロを我慢して、マシュマロ二個というより大きなゴールを目指す姿勢を英語で「Delayed Gratification」といいます。
日本語での簡潔な翻訳が難しいので、ウィキペディアからの説明を引用します。
「将来のより大きな成果のために、自己の衝動や感情をコントロールし、目先の欲求を辛抱する能力」
つまり、「何かを我慢して長期的な目標を達成する姿勢」が、人生の成功において大事なってくるということです。
ちなみに、マシュマロテストはその後も続き、さらに20年後こども達が40代になったとき再び調査が始まりました。
その結果、マシュマロを我慢できなかった人は、40代になっても自制心に関するテストで低いスコアを出し、全体的にマシュマロを我慢できなかった人より幸福度が低い傾向が見られたのです。
自制心に影響するホットアンドクールシステム
上であげた調査の中に、思考方法の違いについて説明されている部分があります。
これによると、人の考え方にはホットシステムとクールシステムと呼ばれるものがあるようです。
つまり、こどもの時にホットシステムな考え方が染み付いていると、その後の人生でそれを変えるのは難しいということですね。
若いうちから自制心を育てる
先ほど、ホットシステムを変えるのは難しいと言ったばかりですが、個人的には、若いうちに自制心を身につけるのは全然可能だと思います。
私なんて小さい頃は家に帰って、すぐにゲームをしているような人間で、自転車を駐輪場に戻す自制心すらありませんでした。
それでも、今は自分のスケジュールに従って行動はできますし、物事を習慣化するのも得意です。
私は環境と、周囲の人が一番大事だと思っています。
もし、親御さんがこの記事を読まれているなら、まずは自分がマシュマロを我慢できるような人間になることを目指しましょう。
まとめ
というわけで、将来の成功は小さい頃の自制心、ここでいう目の前のマシュマロを我慢する力にかかっているようです。
マシュマロテストに関しては、書籍化もされているので興味がある人はぜひ読んでみてください。
そして、家でマシュマロ実験がしたい人はマシュマロも購入しておきましょう。